Zwischen Himmel und Erde

語学や旅行、ドラマに関する雑記

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何カ国語話せますか?

いろいろと言語を学んでいるというと、このような質問を受けることがあります。しかし、これは答えにくいものです。

 

何故なら言語を学ぶ目的は「話す」こととは限りませんし、どのくらいで「話せる」と言っていいのか、難しいからです。

 

また、言語を数える単位として「〜ヵ国語」というのも適切なのかは気になるところです。何故なら、現在の国民国家が成立する以前から言語は存在し、必ずしも国家の枠組みと言語の数は一致していないからです。

 

まあ、そんなことを考えている人間だということを前置きとしつつ、今までご縁のあった外国語について語っていこうかと思います。

 

英語

中学校になってから始め、受験勉強で文法と語彙をかため、大学・大学院ではほぼ毎日研究書を読んできたので、速度は落ちましたが今も読めます。が、話せるかと言われるとそんなに話せないと思います。英語に対するモチベーションが「(中国史の)研究書を読む」ことだからです。

 

中国語

本命です!中学生の時に国語に授業で漢詩を読んだ時に、書き下し文では五言も七言もあまり変わらないように思え、中2の10月からNHKラジオ講座を毎日覚えるまで聞いて独学しました。当時は大学入試の外国語も中国語で受けるつもりだったのですが、それではあまりにも英語に接する機会が無くなってしまうのでは、と思い、高1の冬に英語に変え、死にそうな思いで英語の方に取り組みました。大学では専門言語として最もよく用い、中断もありますが、今も一番熱心に学び続けている言語です。語れば長くなるので、別記事でいろいろ書いていきます。

 

フランス語

国学を学ぶならフランス語はできなければならない、と一昔前までは言われていたので大学の第一外国語(英・独・仏から1つ)として学びました(第二外国語が中国語)。その関係で院試までお付き合いする言語になりましたが、それほど使う機会もないままです。

 

ドイツ語

近代上海の歴史について学ぼうといろいろ読んでいるうちに、あるドイツ人の先生の論文が興味深く、感想めいたものを送ったら「うちに来ますか?」と言われ、何だか成り行きで1年間ドイツに留学することになりました。学んだことは殆ど近代上海の歴史ですが、たまに文選を読む会に出ていたりしました。授業は基本的には中国語ですが、やはり議論はドイツ語になったりで結構頑張りました。でも、何だかフランス語よりも合っているような気がして、一外をドイツ語にしておけばよかったかな?など思いました。

 

ハンガリー語

以前のブログにも書いていましたが、ドイツ留学中にハンガリーミュージカルにハマり、ドイツから通い詰めた、ファンレターを書くためにハンガリー語を学びました。俳優さんにその場で読んでもらい、添削してもらったり(!)、「なんでハンガリー語やってるの?」と聞かれたり。あなたとお話するためです!……懐かしい思い出です。

 

トルコ語

修論が上海のオスマン人コミュニティに関することに入り込んでしまい、まず現代トルコ語を身につけてからオスマン語を、と思ったのですが、オスマン語とトルコ語の断絶は相当に大きく、アラビア語・ペルシア語ができない者にはどうにもなりませんでした。なので修論テーマの方を少しずらし、トルコ語は趣味で使うことにしました。20世紀オスマン帝国辺境(から上海に行った人)のことばかり考えていたので、イスタンブルとか、スレイマン大帝時代とかきらきらしたあたり(?)に妙な憧れを抱く人になりました。ノーベル賞作家オルハン・パムクの小説を読むようになったのもその頃からです。

 

韓国語

しばらく病気をしていて、その頃によく韓国ドラマを見ました。そして気付いたのです。「韓国語は母音調和を持つ膠着語で、ハンガリー語トルコ語よりも日本語に近くて学びやすいのでは」と!本当その通りでした!膠着語最高!漢字語源の語が多いのがやはり強い。そして、教材や学習環境もハンガリー語トルコ語に比べて整っています。教室に通ったり、オンラインレッスンを受けたりしてある程度のレベルになったので今はゆるゆるやってます。

 

上海語

実はほとんどできません。上海史ってあくまでも歴史なので文字ベースになり、史料は殆ど中国語と英語と私の場合は放棄したオスマン語とかそういうとこになります。上海戯劇学院に少し語学研修に行っていたので、そのときに課外授業で上海語を習いましたがすっかり忘れてしまいました。でも、ドラマなどで上海語を聞くとちょっと懐かしくなります。

 

他にも大してできないロシア語とかポーランド語とかクロアチア語とかギリシア語・ラテン語など、かじったことのある言語はたくさんあります。

 

こうして書いてみると、自分について言うだけでも言語を学ぶ動機というのは様々だと思いました。ハンガリー語は100%推し活ですね(笑)

 

話せるか話せないか、と聞かれてもちょっと困りますが、自分にとってこんなことがしたい、という小さな目標を自分なりに実現していけるよう、日々努力を続けていきたいと思っています。